House in Nishichiyoda-cho|西千代田町の家|diagram
掲載
「Process of the Works|住宅の設計方法」(オーム社)
建築は、世界を深く感じるための場所である。
空間の中で、光や風、自然の気配、素材の肌理や手触り、温度、音、時間の移ろいなどが微細な変化として知覚されるとき、人の感覚は少しずつ開かれていく。その経験は一度に把握されるものではなく、歩く、立ち止まる、振り返る、座るといった所作を通して、時間をかけて深まっていく。人と世界との関係が静かに結び直されていく環境を、私たちは建築と捉えています。
このような経験を生み出すために、建築を様々な層の重なりとして考えています。光がどこから入り、どこに届き、どこに陰影が溜まるのか。風や自然の気配が抜ける場所、外部と少し距離を置く場所。歩き、立ち止まり、座り、眺める場所。それらを互いに響き合う層として重ねていくことで、時間をともなった経験の流れが生まれます。
建築の中心は、あらかじめ定められた形や構成にあるのではなく、その場所にある光や風、自然の気配、人の所作を受け入れながら、外の世界と人の内側を緩やかにつなぐ余白です。日常が余白へ少しずつ浸透し、時間とともに空間の深さが増していく。
私たちが目指すのは、人と世界との関係が静かに満ちていく建築である。
Architecture is a place for sensing the world deeply.
When light, wind, the presence of nature, the grain and touch of materials, temperature, sound, and the passage of time are perceived as subtle changes within space, human senses gradually begin to open. This experience is not grasped all at once. It deepens over time through acts such as walking, pausing, turning back, and sitting. We understand architecture as an environment in which the relationship between people and the world is quietly reconnected.
To create such experiences, we think of architecture as an overlap of various layers. Where light enters, where it reaches, and where shadows gather. Places where wind and the presence of nature pass through, places that keep a slight distance from the outside. Places to walk, pause, sit, and look. By layering these elements so that they resonate with one another, a flow of experience accompanied by time emerges.
We believe that the center of architecture is not found in a predetermined form or composition, but in a space of openness that receives the light, wind, presence of nature, and human movement of its place, gently connecting the outside world with a person’s inner world. As everyday life gradually permeates this openness, the depth of space increases over time.
What we seek is an architecture in which the relationship between people and the world quietly comes into fullness.
掲載
「Process of the Works|住宅の設計方法」(オーム社)
オーム社より、単著「Process of the Works|住宅の設計方法」が出版されました。
独立から現在までの思考の変遷を「空間・構築・中庸・意志」という4つのテーマに分け、設計のアイデアを形にしていくプロセスを図面やダイアグラムを用いながら綴っています。
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全国の書店、Amazon、楽天ブックスなどで取り扱っております。
| 意匠 | 山田誠一建築設計事務所 山田誠一 |
|---|---|
| 構造 | 高橋俊也構造建築研究所 高橋俊也 |
| 施工 | 桑髙建設(建築工事) |
| 山脇豊左官 山脇豊(別途左官工事) | |
| 飯沼克起家具製作所 飯沼克起(別途家具工事) | |
| 金森正起(別途金物工事) | |
| 植真 太田真光(作庭工事) | |
| カーテンコンフィ 大石美穂(別途カーテン工事) | |
| 写真 | 川辺明伸 |
| 意匠 | 山田誠一建築設計事務所 山田誠一 |
|---|---|
| 構造 | 高橋俊也構造建築研究所 高橋俊也 |
| 施工 | 大栄工業(建築工事) |
| 飯沼克起家具製作所 飯沼克起(別途家具工事) | |
| 写真 | 川辺明伸 |
*DETAIL > PRESS KITにて、より多くの写真や図面、プレス用のPDFファイル等をダウンロード頂けます。
*ENGLISH|Getting Ready...
| 意匠 | 山田誠一建築設計事務所 山田誠一 |
|---|---|
| 構造 | 高橋俊也構造建築研究所 高橋俊也 |
| 施工 | 大栄工業(建築工事) |
| 山脇豊左官 山脇豊(別途左官工事) | |
| 金森正起(別途金物工事) | |
| カーテンコンフィ 大石美穂(別途カーテン工事) | |
| 写真 | 川辺明伸 |
新しいことは何もしていない。
建築における中庸とは何か。
ただそのことだけを、クライアントとともに追い求めていたように思う。
つくりだされた建築は、名も無きうつわのようだ。
そこにはただ空間があるだけである。
でもだからこそ、伊豆高原の自然と建築によって生まれる豊かな領域を身体に感じることができる。
そして、選び抜かれた美しい器や作品たちとの静かな出会いが生まれる。
種を蒔き、新たに芽吹くように、懐かしくも新しい感情が発露する場である。
| 意匠 | 山田誠一建築設計事務所 山田誠一 |
|---|---|
| 構造 | 高橋俊也構造建築研究所 高橋俊也 |
| 施工 | 梅原建設(建築工事) |
| 山脇豊左官 山脇豊(別途左官工事) | |
| クロヌマタカトシ(サイン) | |
| うつわ祥見 KAMAKURA(コンセプト) | |
| 写真 | 川辺明伸 |
計画地は、景勝地として有名な三保松原と御穂神社とを繋ぐ神の道沿いに位置する。以前は訪れる人が減少傾向にあったが、富士山と共に世界遺産となったことがきっかけとなって、現在では国内外から多くの人が訪れる観光地である。
地元でバーを営む建主から、新たな観光資源となるドッグランを併設したガーデンカフェ兼住宅を建てたいという相談を受けた。魅力的な敷地ではあるが、毎日多くの人が往来し、大きな松が一直線に並ぶ強い軸線をもった神の道との接続の仕方を考える必要があった。
三保松原は風景と共に羽衣伝説で有名だが、リサーチに訪れてみると、松を抜ける潮風が心地よく、枝間からのぞく砂浜や青い海がとても印象的だった.それら三保松原の風景を構成する要素を建築に取り込むことで、神の道の軸線を和らげつつも拡張することができないだろうか.
神の道からガーデンまで建物を介して視線が抜けるようにアルミサッシで建物を覆う構成とし、機能、プライバシー、耐力壁が必要な一部を除いて同一規格サイズのサッシを縦横方向に展開した。階高も規格サッシサイズから天井高を割り出すことで決定している。店舗部分では雁行する松並木の印象をもとに一部柱スパンをずらした。それは京都の蓮華寺の柱と庭の関係のように、建物内から庭を見る時に柱上部が視覚から消失することで、感覚的に庭が引き寄せられる効果を期待している。住居部分についてもこの環境を最大限享受することを考え、同様に外部サッシを連続した扉のない一室空間とし風景と繋いだ。また同時に、将来建物すべてをカフェや住居、宿泊施設などへ柔軟に転換できることも視野に入れ計画している。植栽は、神の道の松並木からガーデンテラスの流れで徐々に柔らかな印象となるよう樹木を選定した。
連窓サッシから潮風が抜け、木々が揺らぎ、レースカーテンをなびかせる。神の道を歩く人びとが松並木を抜けてこちらへとやってくる。コーヒーを飲みながらずっとここにある立派な松を見上げる。それぞれの風景を眺め合い、行き来する羽衣の揺らぎのような柔らかな関係性が生まれた。
*DETAIL > PRESS KITにて、より多くの写真や図面、プレス用のPDFファイル等をダウンロード頂けます。
*ENGLISH|Getting Ready...
| 意匠 | 山田誠一建築設計事務所 山田誠一 |
|---|---|
| 構造 | 高橋俊也構造建築研究所 高橋俊也 |
| 施工 | 大栄工業(建築工事) |
| 山脇豊左官 山脇豊(別途左官工事) | |
| 飯沼克起家具製作所 飯沼克起(別途家具工事) | |
| 金森正起(別途金物工事) | |
| 庭アトリエ 金子達郎 金子周代(別途作庭工事) | |
| September design 出口由果梨(サイン) | |
| 写真 | 川辺明伸 |
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