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水と風と地形を取り込む住宅の計画。
建築は、建物と他者(自然・事物・存在)との関係性の秩序から見いだされる領域のようなものだと考えています。
建築は目には見えませんが、建物を介することで新たな発見や再認識の気付きを私たちに与え、感情の喚起という驚異がそこに生まれます。
建築設計という思考の視点を通して、様々な要件を関係づける建物を導き出し、建築を求めていきたいと考えています。
水と風と地形を取り込む住宅の計画。
日本家屋の様式や伝統を再構築する。
静岡市の中心部、駿府城へ続く街区の住宅地に建つ自邸の計画である。築城の際に資材運搬に利用した小川が近くを流れ、蛙の鳴く田園が残る。伝統的な日本家屋への尊敬から、開放性と奥を起点として様式や伝統を更新し、郷愁に陥ることなく、これからの日本の家の構築を試みている。
3×6間角の外周面に柱を900mmピッチで立て、切妻屋根の形状に結ぶ.1,800mmピッチに組んだ平たい格子梁を900mmずつ左右にずらして積層させ、梁架構をつくる。材のすべてを90mm角ヒノキ材としてコストの合理性を図り、柱材を抱き合わせることで、断熱層を設けつつ細長比をクリアする。こうして、階段室を中心としたワンルームに土間を含めて4つの床が生まれ、架構は建物内部に雲のように浮かぶ躯体となる。
3×6板を基準とした縦3層の壁は水切りと窓の役割を果たし、段状の陰影が外観の輪郭をつくる。壁を閉じると、前面を通過する人、揺らぐ植物、水盤などが、銀色の外壁に反射して浮かび上がり、家の存在を滲ませる。内部では階段室により各階の床が垂直に繋がり、架構を通過した小さな光が土間を照らす。壁を1枚開くと、外観に暗い穴のようなものが現れ、内部にはひと筋の鋭い光が差し込む。壁をすべて開くと、土間は街と連続し、水盤を反射した光が上部の架構に揺らめく。壁の開閉によって内や外から見えるものが切り替わる。その繰り返しによって、壁の向こう側にある見えないものを表象させるこの家は、どこか寺院のようでもある。朝夕、僧侶が建具を開閉することで領域が変化するように、日々のささやかな営みが、街角と暮らしをつくる。
*DETAIL > PRESS KITにて、より多くの写真や図面、プレス用のPDFファイル等をダウンロード頂けます。
*ENGLISH|Getting Ready...
意匠 | 山田誠一建築設計事務所 山田誠一 |
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構造 | 高橋俊也構造建築研究所 |
施工 | 桑髙建設(建築工事) |
飯沼克起家具製作所(別途家具工事) | |
金森正起(金物工事) | |
庭アトリエ(作庭工事) | |
写真 | 川辺明伸 |
掲載
「Process of the Works|住宅の設計方法」(オーム社)
オーム社より、単著「Process of the Works|住宅の設計方法」が出版されました。
独立から現在までの思考の変遷を「空間・構築・中庸・意志」という4つのテーマに分け、設計のアイデアを形にしていくプロセスを図面やダイアグラムを用いながら綴っています。
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全国の書店、Amazon、楽天ブックスなどで取り扱っております。
意匠 | 山田誠一建築設計事務所 山田誠一 |
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構造 | 高橋俊也構造建築研究所 高橋俊也 |
施工 | 桑髙建設(建築工事) |
山脇豊左官 山脇豊(別途左官工事) | |
飯沼克起家具製作所 飯沼克起(別途家具工事) | |
金森正起(別途金物工事) | |
植真 太田真光(作庭工事) | |
写真 | 川辺明伸 |
意匠 | 山田誠一建築設計事務所 山田誠一 |
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構造 | 高橋俊也構造建築研究所 高橋俊也 |
施工 | 大栄工業(建築工事) |
飯沼克起家具製作所 飯沼克起(別途家具工事) | |
写真 | 川辺明伸 |
*DETAIL > PRESS KITにて、より多くの写真や図面、プレス用のPDFファイル等をダウンロード頂けます。
*ENGLISH|Getting Ready...
意匠 | 山田誠一建築設計事務所 山田誠一 |
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構造 | 高橋俊也構造建築研究所 高橋俊也 |
施工 | 大栄工業(建築工事) |
山脇豊左官 山脇豊(別途左官工事) | |
金森正起(別途金物工事) | |
写真 | 川辺明伸 |
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